「にんじん 」  千葉県成田市 林 勝雄さん

取材に伺った林さんの畑には
一本一本手で人参を収穫している林さんご夫妻の姿がありました。
今回は今がシーズンの人参のレポートです。

「野菜は何でもそうだけど、昔からの旬に食べるのが身体に一番いいのです。」
そうおっしゃる林さん。

ハウス栽培や品種改良などにより、 今や一年中マーケットで見ることができる人参ですが
本来の人参の旬や、このあたりで栽培されるのは、秋〜初冬。
そのころに収穫されるものが旬のもので、 一番美味しく栄養価が高いのです。

林さんは、元来の旬である夏栽培の秋収穫にこだわり生産されています。

 






林さん: 生産者としてお薦めしたいのは、とにかく一度生で食べてほしい!

生で?

林さん: そう。生。人参は生で食べるのが、一番栄養が取れるんだよ。 調理して食べても美味しいし、100%栄養が取れなくなるわけじゃないけど 茹でたりすると壊れてしまう栄養素もあるからね。

必要な栄養を生で摂ろうと思うと、大変な量を食べないと駄目ですよね。

林さん: そうだね〜。一番いいのはジュースですね。 ジュースにすると人参1本ぐらいアッと言う間だし、ミキサーして濾して飲むのですが、よほど苦手な人以外は他のフルーツなどと混ぜなくても飲めますよ。

林さんの人参は、人参が苦手な人でも抵抗がなく食べられると評判のもの。 普通人参で感じられるエグミがほとんどありません。

林さん: 時々店頭でジュースとして出すときがあり、試飲を勧めると『人参は結構です〜。』って敬遠されるんですが、『騙されたと思って飲んでみて』って飲んでもらうとみんな、『おいしい!』ってびっくりしますよ。(笑)」

事実食べてみると、林さんの人参は本当に甘く 『苦手』のポイントとなるエグミ、臭みはほとんど感じられません。 この甘みの秘密を探るべく栽培について聞いてみました。

林さん: 過度に手は加えないんです。一番重要なのは土。努力していますよ。(笑)

収穫し終わると、今度は麦や豆類などの土をキレイにする作用のある作物を植えて、土壌を浄化させるのだそうです。
その作物達は、根から土中の余分なものを吸収し、逆に空気中にある窒素を取り込み肥沃な土を生み出します。
8月初旬、その畑に、暑さ対策となる専用シートをかぶせます。 そのシートをかぶせることで、土が発酵し、虫や雑菌を駆除でき、バクテリアの活動を活発化させます。
そこに3粒ずつ種を蒔き、芽が出たら周りの成長を見て、同じ生育状態の芽を生かし間引きの作業をします。

林さん: 全体に少ししか育っていなかったら、どんなに立派に成長した芽があっても、未熟な芽のほうを選ぶんです。収穫時に大きさがバラバラにならないようにする為に。

もちろん栽培は、完全無農薬、無化学肥料なので 肥沃な土には雑草もいっぱい生えます。

林さん: 雑草捕りが一番大変。このひと手間が大切ですね。何でもそうですけど。

そして播種する約1ヶ月前に堆肥として米糠を与えます。

林さん: この米糠(こめぬか)がいいようです。 リン酸の補給に。これが科学的な分析はまだしていないから作用ははっきりしないけど、これによって糖度が上がるんじゃないかと思っています。 今年は暑さのせいで種蒔当初の乾燥、高温で芽の出が悪かった。 そのまま暑さが続いたことで、高温障害で成長が止められてしまった。 その上後半は雨が多く葉も実も3分の1は駄目ですね。

と、お嘆きのように、収穫を見ると、売り物にはならない二股、三股のものや割れてしまった人参が畑に放置されており、そして植えたはずの畑もところどころスペースが開いているのが見られました。

林さん: 人間は自然には勝てませんね

そう言いながら、林さんは化学の力は借りず、その人間が敵うことのできない自然の力を最大に使う、いいえ共存する農法をあえて選び、自然のおかげ・・・という気持ちを忘れません。


収穫された人参は、ところどころに土がつき、決して美しいルックスではありませんが、スーパーに並んだ無機質なつやつやにんじんと違い 「どうだ!美味しいぞ!」 という誇りを感じさせられました。

英名 キャロット の名はカロテンに由来していると言われるとおり βカロチンが豊富な緑黄色野菜の代表といえる人参。
林さんお薦めの生ジュースをはじめ 油に溶けやすいというβカロチンの特性を生かして きんぴら、グラッセなどで召し上がってみてください。 βカロチンは体内でビタミンAに変わります。 お肌の荒れや目の疲れが気になる方は特にお薦めです。

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※収穫時期ではない場合もございます。ご了承ください。

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