「白菜」  千葉県成田市 佐藤 芳明さん

  立冬も越え、朝晩は急に冷え込むようになった今日この頃
やはり恋しくなるのは暖かいお鍋。
お鍋といって浮かぶ欠かせないお野菜は何と言っても白菜ですね。

今日は、収穫を待つ佐藤さんの畑から、美味しさ到来の白菜をレポートします。

佐藤さん:今年は例年の半分ぐらいの収穫かな?

雨と暑さに弱い白菜は、今年は不作とおっしゃる佐藤さん。 ただ出荷量は減るものの、味の方はやわらかく美味しい白菜ができあがったようです。

佐藤さん:小さくて巻きが甘いけど、家で浅漬けにして食べてみたけど  やわらかくて美味かったよ

ご好意により1つ私も頂戴し、早速家で母に漬けてもらって味見をさせていただきました。 おっしゃるとおり本当にやわらかく水分が程々で、旬の白菜を美味しくいただくことができました。

佐藤さん:今から霜降りるとさらに巻いてきて甘みが増しておいしくなるよ。

佐藤さんの生産している白菜は、黄皇(きこう)という品種で 約20枚程度の葉が一枚一枚巻かれて構成されていますが 晩秋から朝霜が降りるほどの寒さに変わる時期、最後の巻き時となり その寒さから身体を守る為、一段と硬く巻いてきます。
そのときが一番美味しくなるときで、この後の収穫が旬と言われるときです。しっかりと巻いた白菜は、甘く程よい水分バランスで栄養価もとても高いそうです。

白菜の栽培は大変なんですか?

佐藤さん:ちゃんとした気候だったら  土さえしっかりしてればすくすく育つんだよ。
でも今年みたいに雨が多かったり、暑すぎたりすると虫も病気も発生しやすくて駄目だね。  
虫は芯を食べちゃうので全く巻かなくなっちゃうんだよ。

佐藤さんの白菜は、8月末に土へ種を直播きしますが その後も続く猛暑で、虫に芯をしまうものが多く発生してしまったのです。

暑さは害虫を、雨は病気を運ぶので、天候には本当に注意を払うそうですがやはり自然相手なので、100%とはいかないようです。
土がしっかりしていれば・・・とのことですが、土作りには何か特徴があるのでしょうか?

佐藤さん:いや、昔どおりにやっているだけだよ。やっぱり肥料は大切だけどね。

昔からの農法を守り、佐藤オリジナルの肥料で美味しい白菜を生産していますが、そんな佐藤さんも

佐藤さん:昔、じいさんや親父に反抗して化学肥料なんか使ったことがあったけどやっぱり昔の方法が一番いい。  
今親父の言うとおりだったってしみじみ思うよ。

佐藤さんは、今はもう完全無農薬。 ただ、過去には、おじい様やお父様と作物や農法に関して度々喧嘩をしていたと言います。

佐藤さん:農業のことは、学ぶ事より身体で覚えたような親父の昔のやり方に対して、学校でしっかり新しい農業について習った自分・・・  それゆえに、意見が衝突することがあったんだな。

そんな風に微笑みながら話す佐藤さん。

白菜の向かい側の畑には、落花生が収穫を終え、乾燥状態に山と積まれていました。 それは、かつて「落花生なんて・・・」とお父様に反抗していたもの。

佐藤さん:落花生は、土を再生させるんだよ。
土の中の余分なものや、肥料などを吸い取ってくれるそういう植物。だから次の作物を美味しく作る準備として落花生を植えているんだよ
あんなに親父に文句言っていたのになあ。

と笑う佐藤さん。 やっぱりお父様の農法を引き継いでいらっしゃるようですね。 良いものはこうやって受け継がれていくことを実感しました。

佐藤さんのオリジナル肥料の成分については企業秘密ですが 雑草、米糠などをじっくり時間をかけ、発酵させ作られる大事な栄養分。
この発酵が重要なポイントでこれでバクテリアなどが発生し有機肥料となるのです。

この肥料は生きているということ・・・。 実際に使用できるようになるまでには1年半程度の時間を要します。

有機肥料と言うと、たぶんあまりよい匂いを想像しないと思いますが 出来上がった肥料は発酵により、肥料の元となったひとつひとつの物質の形は分解され、醤油やお味噌を作ったような発酵臭で決して臭くありません。

今回お見せすることができませんが 本当にキレイな土の状態になっています。

佐藤さんお薦めの白菜の食べ方は?

佐藤さん:漬物が一番うまいかな? あとは味噌汁

奥様のお薦めは、簡単で美味しいという白菜のクリームシチュー。
通常シチューと言えばジャガイモなど根菜が入っていますが、煮えるまで多少時間がかかります。 白菜は、すぐに火がとおるので食べたいときにすぐにパパッと作れるということが、世の奥様方には一番ポイントが高い部分でありますが、そのコンビニエントさに比例して味も抜群。 もともとクリーム系のお味に合うようで、お子様にも大好評だそうです。

英語でもチャイニーズキャベッジ、フランス語でも
シュー・ド・チャイナ 等 『中国のキャベツ』の名が付いている白菜ですが
元々は、ヨーロッパの麦畑に生えていたなたね(アブラナ科)の雑草。

そのなたねの種が、そのまま麦などに混じって中央アジアへ渡り、中国に到着。
この種から、かぶや漬け菜などの多くの葉菜類に分化し
さらに7世紀頃、華北のかぶと華南・華中の漬け菜が交雑したことにより
11世紀にようやく今の丸い白菜の原型が生まれました。
日本に来たのは、明治時代と意外と新しいのです。

という訳でアブラナ科とは親戚にあたるため どっしりとした白菜からは想像もつかないような
菜の花そっくりの可憐な花を咲かせます。 (種を取る場合にしか咲かせませんが。)

淡白でさっぱりした白菜。ビタミンCがニンジンの3.1倍、カルシウムも1.4倍
その他にも鉄、カロチン、リン、マグネシウムなどの各種ミネラルも豊富で
栄養学的には非常に優秀な野菜のひとつです。
キャベツより低カロリーなので、いろいろな方法で美味しく召し上がってみてください。  

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