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日本で98%のシェアを誇る茨城県の干しいも。
(ちなみにあとの2%は以外や以外静岡県です。)
それだけに干しいも生産者も数多くあると思いますが
意外に干しいもを生産するところは小さな農家で細々と・・・というタイプが多く
今回の関さんのように大きな工場をもつところは少ないそうです。
−干しいもの工場は茨城にはどのくらいあるんですか?
関さん:工場というか、うちみたいに大きくやっているところは少ないよ。
みんな家族でちょこっとやっている・・・という
ところが多いよ。
だって、設備投資がかかるし、うちみたいに半年近く作ったりたくさん生産するならまだいいけど、もともと商品の利益が少ないから。
これだけの設備を作ってまで・・・というところがあるんじゃないかな?
サツマイモを蒸かし、切って干す・・・?
と言えば簡単ですが、実際に見ると驚くほど時間と手間がかかるものでした。
どの食べ物も、口に入るまでそれなりの苦労はあると思いますが
これからは一枚一枚大事にいただかなければ・・・と実感させられました。
−いつ頃から作業に入るのですか?
関さん:干しいもの生産に入るのは10月下旬ぐらいから。
暖かいとイモが悪くなってしまうからね。
収穫したらすぐ冷蔵庫に入れて保存するんだよ。
だから10月〜11月の作り出しの頃はまだ暖かいから、作る工程でも大変な
ことが多いよ。
−冷蔵庫?
関さん:そう。一度に製品に出来ないからね。
収穫したら順番に作っていくんだけど、その貯蔵がとにかく大変なのよ。
この冷蔵庫だけじゃ足りないから、うちの敷地以外の場所も借りてそこにも入れておくわけ。
冷蔵庫の電気代だけでも馬鹿にならないよ。
と笑う関さん。
−今年はイモの質はよく豊作だったそうですが
暑さが長引き、収穫時の10月に雨が多かったので、駄目になってしまったものも多かったとか。
関さん:さっきも言ったけどやはり暑さが一番駄目だねー。
−イモはどちらのものをお使いなんですか?
関さん:玉豊(たまゆたか)という品種。
千葉県などで取れる紅あずまなどは、ホクホク
して美味しいんだけど
この玉豊は、ねっとりとしているんだよ。
あのしっとりした干しイモにするにはこれが最適だね。
サツマイモも自分の畑で作っているんだよ。
確かに見た目がじゃがいものような色です。
−干しいもができるまでどのぐらい時間がかかりますか?
関さん:天候によって違うけど1週間〜10日ぐらいかな?
洗って、蒸かして、皮を剥いて、切って、かびないように
冷風機付き倉庫に
一度入れ、その後天日で5日間ぐらいかけてじっくり干す。
これが甘さを引き出すんだ。
そして、検品、袋詰めだから。
実際に作っている工場へお邪魔しました。
沢山のサツマイモが干しいもになる準備待ちをしていました。
とても広い施設の中は、
イモを蒸かす甘い香りでいっぱいでした。
更に奥まで見せていただくと、
ちょうどおイモを蒸かしていました。
イモを蒸かす床には蒸かしたお湯が少し流れていて、
そこに足を進めると靴底がネチネチと音を
立てていました。
蒸かした時に、イモの糖分が
流れたもののようです。
それだけ糖分が多いということ
でしょう。
関さん:蒸かすまではまあいいんだけど、これからはちょっと手間がかかるんだよね。
うちは全て手作業で作っているから。
皮を剥くのも、切るのも干すのもみんな人の手でやっているんだよ。
その後蒸されて少し冷まされたイモは皮を剥く作業場に運ばれ
女性たちの手で丁寧に作業されます。
ヘラを使ってとてもうまく剥いていらっしゃいました。
細いイモはそのまま丸干しに、大きいものは一般的な
うす切りに
されます。
関さん:彼女達は、もう手際が抜群だよ。(笑)
丸のままのものも、スライスされたものも、一旦冷風機のついた
倉庫に運ばれます。
ここで少し冷やします。冷蔵庫とは違い緩やかに冷やされます。
そうすることによって、品質が落ちる速度を遅くします。
ある程度乾燥をしたところで、天火に干されます。
−干してしまえば後は何にもしなくていいんですか?
関さん:だといいけど。
並べてから、ひとつひとつ様子を見ながら裏表返したり、並べ替えたり、向きを変えたりと大変なんだよ。
天候にもよるけど大体5日ぐらいじっくり干します。
そうすると甘みが増すからね。
関さんは、ひとつ干したものを取って私にくださいました。
関さん:一番美味しいよ!
本当。一口いただいてみると、確かに美味しい。
干してあったにもかかわらず、しっとりとして非常に甘い。
いくらでも食べられそうでした。
この日も年末で出荷に追われ、関さんの携帯には幾度も追加注文の引き合いがきていました。
関さん:もう今年は無理だな〜
と返答する関さん。
−売れれば売れるだけ出せればいいのではないですか?
関さん:作る数に限界があるし、作業も何日もかかるから、すぐに・・・と言うわけにはいかないんだよね。
−一日にどのくらい作るのですか?
関さん:一日に3,000袋ぐらいかな?これで手一杯だよ。
1袋食べるのは簡単なんですが、作るのは大変ですね。
これでは多少高価でも納得がいきます。
−一番美味しいのはどの状態なんですか?
関さん:しっとりしている状態かな?
白く粉がふいているものは確かに甘いんだけど、ちょっと硬い。
しっとりしているものは、そのまま食べてもやわらかいし焼くと風味が変わるからできれば焼かないで食べて。
時間が経ったものはオーブントースターで少しあぶると、やわらかくなるけど。
お店で見たときに白くなったのは時間が経ったもの。
新しいのはあまり白くならないんだよ。
そこを見分けて買うといいかもしれないね。
−中国産のものもよく見かけますが・・・
関さん:この頃は少なくなったけど、まだあるね。
中国のものは味が薄いし、やや硬め。
このあたりでも安いから中国から仕入れて販売したところもあったけど、結局こっちに輸入してからの処理や、袋詰めにコストがかかるし、結局売れないから、みんな国産を使うようになったようだね。
風味のよさで言えばやっぱり茨城産、
そしてうちのを食べて欲しいな。
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